「参院議席増」が突然… 自民党内“異論”押し切る[2018/06/06 11:51]

 来年夏の参議院議員選挙に向け、自民党は改選議席を3、増やす選挙制度の改正案を協議しました。党内からは反対意見も上がりましたが、最終的に了承されました。

 (政治部・前田洋平記者報告)
 自民党は憲法を改正して合区の問題を解消する考えでしたが、見通しが立たず、今回の改正案が突如、降って湧いた形です。小泉進次郎氏はこれまでも「国会議員を増やすなんておかしい」と述べていて、6日の会合でも「森友・加計の問題では結論が出せていないのに、こういうことだけには結論を出すのか」と疑問を呈しました。自民党の改正案は、合区された2つの選挙区から立候補できない2人を比例で優遇しようというものです。問題となっているのは、優遇のあおりを受けて落選する議員が出ないように、比例の改選議席を2議席、増やすという点です。また、これとは別に選挙区でも1議席、増やします。自民党は今の国会での成立を目指しますが、野党は「議席を増やす理屈が成り立っていない。ご都合主義だ」と反発しています。ある閣僚経験者は「選挙制度は民主主義の根幹で、野党の協力が不可欠だ」と語っています。強引に進めれば、安倍政権への風当たりがさらに強まる恐れもあります。

こちらも読まれています