陸上イージス撤回で…“敵基地攻撃能力”も議論か[2020/06/24 12:15]

 地上配備型の迎撃ミサイル「イージス・アショア」の配備計画停止を踏まえ、政府は24日から新たなミサイル防衛について検討をスタートさせます。

 (政治部・安間由太記者報告)
 政府は24日のNSC(国家安全保障会議)を皮切りに敵基地攻撃能力の保有も含めた議論を進める考えです。まず、議題となるのはイージス・アショアをどうするかという点です。防衛省内では洋上に浮かべた「メガフロート」に配備する代替案が検討されていますが、官邸幹部は「現実的ではない」と否定的で、イージス・アショア計画そのものが撤回となる見通しです。
 そこで、代わりの「抑止力」が必要となり、政府・与党内でにわかに浮上しているのがミサイルで敵の発射基地などを攻撃する「敵基地攻撃能力」の保有です。政府高官は「守るより攻める方がコストは安い」と話していて、自民党も近く検討チームを立ち上げます。ただ、公明党は専守防衛の観点から否定的で、「机上の空論だ」と突き放す声も上がっています。
 政府としては9月末までに結論を出すことにしていて、それを踏まえて、さらに中期的な防衛政策の指針となる「国家安全保障戦略」の改定も視野に入れています。

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