菅総理“反発”受け解散否定 総裁選予定通り実施へ[2021/09/01 12:16]

 菅総理大臣は1日午前、衆議院の解散について、新型コロナの今の厳しい感染状況ではできないという認識を示しました。

 (政治部・小池直子記者報告)
 菅総理が「コロナ対策優先」だとして、現時点での解散を否定したことで、自民党の総裁選挙は今月、予定通り行われることになります。

 菅総理大臣:「今のような厳しい状況では、解散ができる状況ではないと。総裁選挙の先送りも考えてませんし」

 菅総理が総裁選での厳しい局面を打開するため、解散を検討していたことに対して、周辺を含め党内から強い反対意見がありました。

 ある側近議員は「劣勢にあるからといって、解散すると、総裁選から逃げたことになる」。また、別の議員からは「解散して何がしたいのか、延命のための解散だと思われる」などと厳しい見方が上がっていました。

 さらに、安倍前総理も「党内の反発を抑えることができない」として、解散するべきではないと先月31日夜に伝えていました。

 菅総理としては、今月6日に二階幹事長を含めた役員人事と小幅な内閣改造を行う方針に変わりはなく、今の厳しい状況を巻き返す人事ができるかどうかがカギとなります。

 一方、野党側は「臨時国会が開かれていないのは、与党の党利党略だ」と批判していて、2日、自民党に抗議声明を出すことを決めました。

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