“海のホットスポット”第一原発から20Km圏内で発見[2013/08/07 11:45]

 福島第一原発の事故で出た放射性物質の海底の分布に関する詳しい調査が初めて行われました。その結果、20キロ圏内の海底で、濃度が特に高い“ホットスポット”が形成されていることが分かりました。

 研究グループ:「福島第一原発から7キロ離れた場所で取った実際のデータです。(崖の底になると)320メートルの距離で、セシウムの濃度が周辺と比べて数倍、ここでは10倍近くまでセシウムの濃度が高くなっている(場所が存在する)」
 東京大学などの研究グループは、海中に沈めた計測装置を船で引っ張る形で、宮城県から茨城県の沿岸の濃度を測りました。その結果、原発から半径20キロ以内の海底で、放射性セシウム137の濃度が周囲よりも数倍高くなっている場所が20カ所以上見つかりました。また、宮城県の阿武隈川の河口では、約2キロにわたって濃度の高い場所があることも分かりました。国の計測方法ではとらえられなかった放射性セシウムの細かい分布を把握したのは初めてで、研究グループは今後の対策に役立つとしています。

「撮影:東京大学」

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