「次世代加速器」北上山地を候補地に 研究者ら発表[2013/08/23 14:41]

 宇宙誕生の謎に迫る次世代加速器「国際リニアコライダー」について、日本の研究者グループが「東北に誘致すべきだ」とする報告書をまとめました。

 国際リニアコライダーは、光速で電子と陽電子をぶつけることで宇宙誕生直後の状況を再現できる装置です。建設候補地のなかでは、日本が最有力とされていて、岩手・宮城にまたがる北上山地と佐賀・福岡にまたがる脊振山地が国内候補に挙がっていました。報告書では、脊振山地で計画を進めると、ダム湖や都市部の下に装置を作らなければならないなどとして、北上山地を国内候補地にすべきだとしました。国際リニアコライダーを巡っては、文部科学省から諮問された「日本学術会議」が、約8300億円とされる巨額な建設費のうち、いくら日本が負担するのかなど不確定要素が多いとして、「現段階の誘致は時期尚早である」とした見解をまとめています。今後、政府は、日本学術会議が出す最終報告書を見たうえで、誘致の是非を検討するとしています。

CG提供:高エネルギー加速器研究機構

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