“HIV血液”で60代男性が感染…性的関係ウソ申告も[2013/11/26 17:57]

 HIV=エイズウイルスに感染し、献血した人の血液が検査をすり抜けて輸血されていた問題で、輸血を受けた60代の男性がエイズウイルスに感染していたことが分かりました。

 (社会部・小清水克記者報告)
 田村厚生労働大臣は、「善意の献血で被害が広がってしまう」と今回の問題を重く受け、本格的な対策に乗り出しました。日本赤十字社によりますと、今月に献血を行った40代の日本人男性の血液からエイズウイルスが見つかりました。この男性は2月にも献血をしていましたが、その際は血液検査に合格していました。日赤が保存していた血液のサンプルを調査したところ、血液は2人に輸血されていて、そのうち慢性消化器疾患で輸血を受けた60代の男性がエイズウイルスに感染していました。輸血によるエイズウイルスへの感染は2003年以来で、10年ぶりです。もう1人は、まだ検査を受けておらず、感染の有無は分かっていません。献血をした男性は、2月の献血直前に行われた問診で、男性と性的な関係を持っていたことを隠し、嘘の回答をしていました。この問題を受け、厚労省は、来年の夏をめどに、現在の約20倍の精度の検査を導入する方針です。ところが、献血をする人が嘘の申告をした場合、こうした被害を防ぐことができません。厚労省は、問診の際に、しっかりと事実を申告するよう改めて呼びかける方針です。

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