「生まれ育った福島で」里帰り出産 震災前の水準に[2014/03/07 11:51]

 福島県では、震災前に年間2000人を超えていた里帰り出産する人の数が原発事故の影響で激減していましたが、去年から、事故前の水準まで戻しつつあります。震災から間もなく3年、里帰り出産の今を取材しました。

 5日に福島市の病院で女の子を出産した本田仁美さん。埼玉県蓮田市から里帰りして出産しました。自分が生まれ育った福島で出産したいと考えたという本田さん。震災から3年を迎え、心境にも変化があったといいます。
 本田仁美さん:「里帰り出産する人も結構いたので、そういう点で安心感もあったり、福島に残って出産している人も結構いたので、大丈夫かなと思った」
 福島県内で去年、里帰り出産した人は9月の時点で2012年の1年間の数を超えるなど、原発事故前の水準に戻りつつあるといいます。
 本田クリニック産科婦人科・本田任院長:「時間が経ったということと、データで心配無いということが分かってきた。(放射線の)正確な知識が普及してきたということではないか」
 しかし、福島県では原発事故の後、出産を取り扱う医師が減っている他、出産出来る病院に地域差があることから、医療体制の整備が今後の課題になります。

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