気象庁は、御嶽山の噴火について「水蒸気噴火」だったとする見解を示しました。
(社会部・郭晃彰記者報告)
気象庁が噴火で出た火山灰を調べたところ、新鮮なマグマを含んだ物質が見つからなかったことから、今回の噴火はマグマが直接噴き出すような「マグマ噴火」ではなく、「水蒸気噴火」だとの判断を示しました。しかし、今後、しばらくは同じ規模の噴火が起きる恐れが高いとして、引き続き注意を呼び掛けています。
気象庁・北川貞之地震火山部火山課長:「今後も同程度の噴火が発生し、火砕流を伴う可能性があります。噴火に伴い、飛散する大きな噴石や火砕流に警戒してください」
また、噴火の瞬間には、岩石などを含んだ低温の火砕流が発生していたほか、大きな噴石が火口から約1km先まで飛び散っていたことが確認されました。また、噴煙は高度1万m以上にまで達していたということです。また、今後、大規模な噴火につながる見通しについて、気象庁は、マグマが上昇しているなどの事実はなく、現時点では兆候はみられないとした一方で、数カ月後にマグマ噴火が起こる可能性は否定できないなどとして、明確な見通しは示しませんでした。
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