放射性物質の飛散懸念も 1号機建屋カバー解体開始[2014/10/22 11:48]

 東京電力は、福島第一原発1号機のがれきの撤去に向けて、建屋カバーの解体工事に着手しました。まずは、屋根のパネルに穴を開けて、放射性物質の飛散を防ぐ薬剤をまきます。内部の状況を確認し、十分に飛散防止対策を取りながらすべての屋根を外していき、その後、壁側にも同じ工程を繰り返します。パネルを取り外した後は、風よけのシートを取り付けたうえで、再来年度からがれきの撤去を始めます。

 建屋カバーの解体作業は当初、7月から行われる予定でしたが、去年8月の3号機のがれき撤去で放射性物質が飛散し、南相馬市の田んぼを汚染した可能性が指摘されたことなどから大幅に遅れていました。22日午前7時すぎに始まった作業では、建屋カバーの屋根に穴を開け、放射性物質の飛散防止剤をまく作業が行われています。30日ごろからは、パネルの一部が取り外され、周辺への影響を確認した後、来年3月から約1年かけてカバーを解体。がれきの撤去は、再来年の前半に行うとしています。周辺自治体などからは、放射性物質の飛散を懸念する声が上がっていて、東京電力には慎重な作業が求められます。

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