小渕前大臣の“金庫番” なぜこの時期に強制捜査?[2014/10/30 16:56]

 小渕優子前経済産業大臣の後援会事務所などに東京地検特捜部が家宅捜索に入りました。「議員辞職すべき」という声も上がるなか、小渕氏は議員を続ける考えを示しています。29日までに折田謙一郎前町長からは任意で事情を聴いていたようですが、強制捜査が30日になったというこのタイミングに何か意味があるのでしょうか。

 (社会部・原田悠生記者報告)
 小渕氏は、収支報告書の食い違いについて自ら調査するとしているなか、特捜部はいち早く関係資料を押収する必要があると判断しました。折田前町長は、小渕氏の父・恵三氏の時代から選挙に必要な金作りを任されるなど小渕氏の「金庫番」で、問題が発覚した当初から事実関係を知るキーマンとみられていました。小渕氏が辞任した20日に突然、「自分が収支報告書の作成・提出の総責任者で、代議士は何も知らない」などとして辞職願を提出しました。折田前町長はこれまで、「金を自分のために使ったことはない」などと説明してきましたが、今後、調査を進めるとして、収支の食い違いに関する明確な説明は避けてきました。一方で、政治団体の収支報告書に氏名が記載されている代表者や会計責任者らは「実態は把握していない」「名義を貸しただけだ」などと話しています。特捜部は、折田前町長が関わったとされる3つの政治団体の事務所に強制捜査に入ったことになりますが、ある検察幹部は「今後、確実に立件できるものが出てくるかどうかだ」と慎重な一面も見せています。特捜部は今後も、折田前町長らから詳しく事情を聴き、実態解明を進めるものとみられます。

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