大間原発、建設中では初の安全審査申請 函館は反発[2014/12/16 11:51]

 青森県に建設中の大間原発について、電源開発は、新しい規制基準に適合しているか審査するよう原子力規制委員会に申請しました。建設中の原発についての申請は初めてです。しかし、大間原発を巡っては、30km圏内にある対岸の北海道函館市が建設中止を求めて訴訟を起こしています。

 電源開発は、耐震設計の目安となる地震の揺れの強さを見直したほか、想定する津波の高さも4.4mから6.3mに引き上げました。2020年12月に完成予定で、2021年度内の運転開始を目指すとしています。大間原発は、使用済み核燃料から取り出したプルトニウムとウランを混ぜた燃料を100%使用する商業用としては、世界初の原発です。このため、規制委員会の田中委員長は慎重に審査する姿勢を再三、示していて、審査が長期化する可能性もあります。
 一方、津軽海峡を挟んだ対岸にある函館市の工藤寿樹市長は、市民の声を無視した動きに怒りをあらわにしました。
 函館市・工藤寿樹市長:「全く聞く耳を持たず、建設に向け、審査申請を強行するのは言語道断。選挙直後の審査申請で、やり方が非常に姑息(こそく)だと思う」
 函館市民:「十分に説明のないまま、なし崩し的に進んでいる」「どうしたら(建設を)やめてくれるんですかと叫びたい」 

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