がんマップ公表「胃がん」は東北 「肺がん」は?[2015/03/26 16:45]

 日本人の死因として最も多い「がん」。その患者数の割合の県別の推計値が初めて公表されました。

 まず、「肝がん」です。肝がんは、かなり鮮明に地域性があり、西日本、特に九州で割合が高くなっています。肝炎ウイルスを持っている人ががんになることが多いため、C型肝炎ウイルスの感染者が多い山梨県も高くなっています。次に、「胃がん」です。東北地方、特に日本海側で高い傾向がみられます。塩分の摂取量といった食生活などが影響している可能性があるということです。「肺がん」は、北海道、青森で割合が高く、関東周辺は比較的少なく、西日本で高くなっています。喫煙率の高さが関係している可能性があります。近年、患者が増加している「大腸がん」は、北海道、東北、山陰地方で割合が高くなっています。飲酒や肥満との因果関係が指摘されています。また、女性の「乳がん」や「子宮がん」は、喫煙などの生活習慣やホルモンの影響があるため都市型のがんとみられていますが、今回の調査でははっきりした地域の偏りはみられませんでした。今回、東京、埼玉など一部の地域ではデータが提出されませんでしたが、長寿県といわれる長野県のがんになる率が実は低くないこと、広島県ではがんになっても死亡率が低いことなど、検診の成果が表れていることを示すような地域性もみられました。

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