日本からの白菊供え、黙とう 両陛下、パラオご訪問[2015/04/09 11:45]

 西太平洋のパラオを訪問中の天皇皇后両陛下は、太平洋戦争の激戦地ペリリュー島を訪れ、慰霊碑に花を供えられました。

 (社会部・伊井健太記者報告)
 西太平洋戦没者の碑には、両陛下に続いて遺族の方々が花を供えていました。両陛下は、ペリリュー島に入って、まず最初の目的地として、9日午前11時ごろに平和記念公園を訪問されました。バスで到着した両陛下は、敷き詰められた砂の上を静かに進み、それぞれ日本から持ってきた白菊を碑の前の台に供えて深く一礼されました。この島では日本兵約1万200人が戦死しました。強い日差しが照り付けるなか、公園に集まっていた戦没者の戦友や遺族、一人ひとりに「お元気で」と声を掛けられていました。
 ペリリュー島から生還した元日本兵・土田喜代一さん(95):「(今回の訪問で)ペリリュー島がこういう戦いの島であったことが世の中に知られたことが、私たちには非常にうれしい。戦争は勝っても負けてもダメですね」
 両陛下は続いて、アメリカ軍の慰霊碑にも同じように花輪を供えられています。戦後70年の節目の年に実現した今回の訪問は、両陛下のみならず、遺族や戦友にとっても忘れられない慰霊の旅といえます。

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