きょう判決 オウム最後の被告 高橋克也被告[2015/04/30 11:50]

 オウム真理教による4つの事件に関与したとして殺人の罪などに問われている高橋克也被告に30日午後、判決が言い渡されます。争点は、高橋被告がサリンをまくことを認識していたかどうかです。これまでの裁判で、高橋被告は「知らなかった」と主張しています。これに対して、井上嘉浩死刑囚は「事前にサリンという言葉を使って説明した」と証言。一方、新実智光死刑囚は「『サリン』とは言わず、『もの』と言っていた」と証言しました。

 (社会部・真鍋由記者報告)
 30日の判決は、地下鉄サリン事件を裁判員が裁くという意味でも、その判断が焦点の一つとなっています。高橋被告は4つの事件で起訴されましたが、地下鉄サリン事件では実行犯の送迎役を務めました。サリン事件について、高橋被告は送迎の事実を認めたうえで、「まかれるものがサリンとは知らなかった。事前に地下鉄でサリンをまく計画を知らなかった」などと無罪を主張しました。一方で、検察側は「計画は十分に認識していた」と主張しました。さらに、他の事件でも「重要な役割を果たした」などとして無期懲役を求刑しました。また、高橋被告は、麻原彰晃こと松本智津夫死刑囚に対して「まだ教えを信じている」と話し、今でも帰依が続いていることを明かしました。事件に対する謝罪の言葉は最後までありませんでした。これを裁判員がどう判断するのか。判決は午後1時半に言い渡されます。

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