有感地震相次ぎ、広範囲で“白い粉”…箱根山[2015/06/30 11:45]

 29日、広範囲で白い粒子状の物質が降った神奈川県の箱根町では30日、震度3の地震が2回観測されました。大涌谷から2kmの場所から報告です。

 (社会部・土居由知記者報告)
 1時間ほど前ですが、少し大きな揺れを感じました。気象庁によりますと、震度3を観測したということです。29日は183回の火山性地震があり、約1カ月半ぶりに150回を超えました。30日も午前6時すぎから、これまでに一連の活動のなかで最大クラスとなる震度3の地震2回を含む10回の体に感じる地震を観測しています。そして、大涌谷から広い範囲で降った白い粒子状の物質ですが、30日も29日に比べて量は減っていますが、服などに付着する時もあります。気象庁は、これは火山灰ではなく、大涌谷の斜面で地滑りが発生し、それに伴って新たにできた水蒸気の噴気孔が周辺の土砂を巻き上げたとみていますが、30日中に物質が何だったのか発表する見通しです。こうしたなか、東海大学の大場教授らが調査に入りました。
 現地調査を行った東海大学・大場武教授:「今までなかった地面に穴が開いて、そこからガスが出るようになった。二酸化硫黄の臭いがかなり強い」
 大場教授によりますと、大涌谷周辺では新しい噴気孔を確認したということです。そして、30分ほどの間に車にはびっしりと白い粒子状のものが付いたということです。また、大涌谷にある温泉の供給施設では、通常の3分の1近くに温泉の供給量が減っていることが分かりました。土石流などで配管が壊れた可能性もあるということです。気象庁は、これまでに比べて29日に初めて観測された火山性微動のほか、30日になって火山性地震の規模が大きくなっていることから、噴火警戒レベルを2から3に引き上げることも検討しています。

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