迂回しても同じ?…首都圏の高速道路料金が変わる[2016/03/02 16:58]

 来月から首都圏の高速道路の料金が変わります。

 首都圏の高速道路は、建設コストの違いなどによって路線ごとに料金体系が異なっていました。新たな料金体系では、基本的に1キロあたり約36円の水準に統一されます。これにより、これまで割高だった圏央道の西側の区間の料金が引き下げられる一方、京葉道路などの有料道路は値上がりします。しかし、首都高速などで長距離を走った場合、この体系を当てはめると、これまでよりも大幅に高くなってしまうため、料金の上限を設けます。また、出発地と目的地が同じ場合は、どの高速道路を使っても同じ料金となります。
 具体的なルートで見てみると、普通車で神奈川県の厚木インターチェンジから茨城県の桜土浦インターチェンジまで利用した場合、現在は首都高速を使うルートが3560円と割安な一方、圏央道を使うルートが5210円、外環道を使うルートが5590円と割高になっています。この料金格差が都心の渋滞要因の一つにもなっていました。これを出入り口が同じであれば、どのルートであっても3930円に統一されます。4月からの料金改正により、渋滞が比較的少ない圏央道や外環道へのルート変更が期待され、都心部の渋滞緩和を図る狙いがあります。
 また、首都高速の料金も見直されます。これまで510円から930円でしたが、4月以降は距離に応じて300円から1300円になります。それにより、短い距離ならこれまでより安く、長い距離ならこれまでより高くなる設定になります。国土交通省は、首都圏での料金変更による渋滞緩和の効果を見たうえで、「近畿圏」の高速料金の見直しも進める方針だということです。

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