熊本地震の後「認知症が悪化」 相談が通常の2倍に[2016/05/18 11:52]

 熊本で震度7の地震が起きてから1カ月の間に認知症の電話相談件数が通常の2倍に増えたことが分かりました。その多くが地震後、「症状が悪化した」という内容でした。

 県内の認知症患者やその家族を対象としたコールセンターには、最初に震度7を観測した日の翌日、4月15日から今月16日までに188件の相談が寄せられました。通常の一月の相談の2倍にあたります。相談内容の8割が「震災後に落ち着きがなくなり、夜間に騒ぐ」など認知症の症状が悪化したというものでした。
 熊本県認知症コールセンター専門相談員・大久保裕子さん:「地震そのものが大きな環境の変化なので、環境の変化が一番、症状が増悪しやすいと立証されていると私どもはみている」
 このほか、「避難所に連れていけず、車中泊をしている」など、介護環境の厳しい状況への相談も多いということです。コールセンターでは、今月いっぱいは休みを設けずに相談を受け付けています。

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