「強度誤認や対策先送り」山手線支柱倒壊で報告書[2016/07/28 11:51]

 去年4月、東京の山手線の線路内で支柱が倒れた事故で、国が調査報告書をまとめました。当時は改修工事の最中で、倒れた支柱は線路をまたいで別の支柱とつながっていましたが、外側の梁(はり)が取り外されたため、支える力が弱くなって倒れたことが分かりました。倒れたのは電車が通過した1分後で、走行中の電車にぶつかり、大事故になる恐れがありました。

 去年4月、JR神田駅と秋葉原駅の間の線路で重さ5トンの支柱が倒れました。運輸安全委員会の報告書によりますと、梁が取り外されことで、支柱を支える力のバランスが徐々に崩れて倒れたということです。また、倒れる2日前の4月10日に支柱が傾いていることに工事の担当者が気付き、上司に報告していました。しかし、JR東日本は「次の工事が始まる13日に対処すればいい」などとして対策を先送りしていました。運輸安全委員会は、情報を的確に判断して迅速に対応するようJRに改善を求めています。

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