数十cmでも歩けない津波の威力 引き波も破壊力大[2016/11/22 17:14]

 福島県などで最大震度5弱の地震があり、一時、津波警報も発表されました。今後も、津波を伴う余震が起こる可能性が指摘されています。

 今後も津波を伴う余震が起きる可能性があるということですが、今回の地震の影響で、仙台港では140センチの津波を観測。ほかにも各地で数十センチの津波が観測されました。しかし、たとえ数十センチの津波でも油断してはいけません。専門家によりますと、陸地に浸水した津波がひざよりも低い30センチぐらいの高さでも歩くことが困難になり、何かにしがみついていないと立てない状態になるといいます。高齢者や体が不自由な人は流される可能性もあります。そして、浸水した津波が50センチぐらい、ひざを超えてくると成人でも流されてしまうといいます。さらに腰を超えて100センチに達すると、立つことがほぼできなくなり、車などの漂流物に当たって死亡する確率も高くなるということです。そして、危険なのは海から陸に押し寄せる波だけではありません。押し寄せた波が海に戻る「引き波」でも、東日本大震災の時には多くの人や建物がのみ込まれる被害が出ました。引き波では漂流物が河川になだれ込み、加速しながら海に向かっていくために、より破壊力が増すということです。

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