北部訓練場の半分返還 移設工事は進み住民反発[2016/12/22 11:46]

 沖縄県内最大のアメリカ軍施設、北部訓練場。その約半分にあたる4000ヘクタールが22日に日本に返還されました。しかし、返還されない地域にはオスプレイが発着するヘリパッド6カ所の移設工事が進められていて、住民は激しく反発しています。沖縄県の翁長知事も午後に開かれる返還記念式典には出席しません。

 (野島基記者報告)
 返還式典は万国津梁館で午後4時から行われます。式典には日米政府から菅官房長官や稲田防衛大臣、ケネディ駐日大使などが出席しますが、沖縄県の翁長知事は欠席を表明しています。政府は今回の約4000ヘクタールの返還を復帰後、最大の返還と強調していますが、国内のアメリカ軍専用施設に占める沖縄の負担は約74%から70%とわずか4ポイント減るのにとどまっていて、過重な沖縄の基地負担は続きます。また、返還されない土地にはオスプレイが使う6つのヘリパッドが建設されていて、地元の沖縄県東村高江区をはじめ、県内各地で訓練が激しくなると不安が広がっています。沖縄県名護市では、夕方からオスプレイの事故に抗議する2000人規模の集会が開かれる予定で、ここに翁長知事も出席します。先日のオスプレイの事故や辺野古の新基地建設を巡って政府への反発が強まるなか、政府が祝賀ムードを強調しても県民の目は冷ややかなものとなっています。

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