駅再開も…住民戻らず 商店まばら 福島・南相馬市[2017/03/11 15:19]

 東日本大震災から6年。福島で原発による避難指示が徐々に解除されています。

 (飯田麻菜美アナウンサー報告)
 福島県南相馬市小高区は、去年7月に避難指示が解除されました。それに合わせてJR常磐線は小高駅から原ノ町駅までの運行が再開され、その後、線路は北へ仙台市までつながりました。さらに、新たな避難指示の解除に合わせて福島第一原発から北西に約9キロの場所にあるJR浪江駅まで運転の再開が決まっています。そして、この区間では、7日から試験運転が行われています。復興に向けて徐々に一歩ずつ進んでいくなかで、その一方で避難指示が解除されてから8カ月が経ったこの小高区では、住民の帰還率は約10%にとどまっています。さらに、そのうちの54%が65歳以上の高齢者という現状があります。JR小高駅の待合室には、運行再開に合わせて掲げられてた「おかえり」の横断幕が今も掲げられています。しかし、住民へのアンケートによりますと、放射線への不安や日常生活を送るのに十分な環境が整っていないこと、さらに、避難先での生活が落ち着いてきたことなどが戻らない理由の多くを占めています。ただ、来月からは高校や小中学校が小高区内での授業を再開するということで、「おかえり」の4文字が迎える人の数は徐々に多くなってきそうです。

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