群馬で全国初の判決へ 福島原発事故の集団訴訟[2017/03/17 11:49]

 原発事故で福島県から群馬県に避難した住民らが国と東京電力に損害賠償を求めている集団訴訟について、前橋地裁で17日午後、判決が言い渡されます。同様の訴訟は全国で約30あり、1万人以上が参加しています。

 原発事故で福島県から群馬県に避難した住民ら45世帯137人は生活を奪われ、精神的な苦痛を受けたなどとして、国と東電に合わせて約15億円の損害賠償を求めています。
 原告・丹治幹夫さん:「必死だったから。生きるのに必死と言ったらいいのかな」
 原告・丹治杉江さん:「国と東電に今回の事故の責任を認めてほしい。自主避難者にも逃げるきちんとした理由があったことを認めてほしい」
 弁護団によりますと、住民らは国と東電が津波を予見できたにもかかわらず、安全対策を先送りにしたなどと主張しています。裁判では賠償金が十分かどうかや避難指示区域以外の住民らの自主避難に合理性があったかも争点で、国と東電の過失について裁判所がどう判断するかが注目されています。全国で約30件、合わせて1万人以上が同様の集団訴訟を起こしていて、午後3時に全国で初めて判決が言い渡されます。

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