弁護側のDNA鑑定「信用性ない」 袴田事件で報告書[2017/06/06 17:06]

 袴田事件の即時抗告審で再審開始決定の決め手となったDNA鑑定について、その手法を検証した専門家が信用性を否定する最終報告書を東京高裁に提出したことが分かりました。

 袴田巌さん(81)の即時抗告審を巡っては、犯人が着ていたとされる衣服の血痕のDNA型が袴田さんと一致しないとする弁護側の鑑定結果などが争点となっています。東京高裁は、DNA鑑定の手法を検証する実験を専門家に依頼していましたが、6日までに最終報告書が提出されたことが分かりました。関係者によりますと、報告書は「使われた試薬はDNAを分解してしまうので、鑑定手法に信用性はない」と指摘しています。報告書の提出を受け、東京高裁は弁護側と検察側双方の専門家を尋問するため、協議を進める見通しです。

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