黒潮「大蛇行」さらに南下 漁業への影響懸念[2017/12/06 19:45]

 黒潮の流れが大きく南へ曲がる「大蛇行」が、さらに南下して前回の2004年と並ぶまで拡大していることが分かりました。

 黒潮は今年8月からは紀伊半島沖でいったん、南に向きを変えた後、U字形に大きく蛇行して伊豆半島沖で通常の位置に戻る大蛇行していることが確認されています。海上保安庁によりますと、11月30日に測量船で観測した結果、黒潮は11月3日に観測した時に比べて、さらに20キロ南下して蛇行の幅を広げたことが分かりました。その結果、黒潮は静岡県沖から約370キロ南の北緯31.2度付近まで達し、前回の2004年と同規模まで拡大しているということです。黒潮の大蛇行は南下するほど長期化する傾向があり、前回は1年2カ月継続しました。東京海洋大学の吉田次郎教授によりますと、「カツオやイワシ、サバなどの漁場が通常と異なる場所に形成されるといった漁業への影響が懸念される」としています。

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