まるで“冬台風” 低気圧さらに発達中 天気解説[2018/03/01 17:14]

 きょうから3月ですが、早くも「春の嵐」が各地で吹き荒れた。瞬間的に30メートルを超える暴風が吹いた場所もあり、突風でけが人が出るなど被害が相次ぎました。気象予報士・今村涼子さんの解説です。

 北海道、東北は、これからが嵐のピークです。2日にかけて、低気圧が冬の台風並に962ヘクトパスカル。等圧線も非常に込み合います。北海道の気象台がコメントを発表しています。注目は、「人命にかかわるような暴風雪や大雪となるおそれがあります。」という部分。北海道では、5年前の同じ時期に暴風雪によって9名の方が亡くなるということがあったんですが、その時と似た状況になる恐れがあるためです。
 では、今後、特にどこで警戒が必要なのか見ていきます。今夜は、北海道東部十勝、釧路、根室地方。すでに強い雪となっていますが、1日夜いっぱい強い雪が予想され、今年一番の大雪に。さらにここへ強い東風が吹きこみます。ダイレクトに吹いて、見通しが悪くなり、車の立ち往生などの恐れがあります。
 これが2日朝になると、風向きが変わります。今度は西風になりますので、北海道から新潟にかけての日本海側に吹き付けて、2日の朝から日中にかけて日本海側で猛吹雪になる恐れがあります。ピークは、2日の日中の昼すぎごろまででお出かけには危険な状況になることも考えられます。
 そして、今回もう一つ注意が必要なのがこちら。2014年12月4年前の12月発達した低気圧により、北海道で高潮が発生して、市街地が浸水しました。通常、高潮は台風接近時に起こりやすいものですが、今回、低気圧が台風並に発達するため、同じように高潮が懸念されます。満潮時刻が2日の明け方前の午前3時から4時台に迎えますので、この時間帯を中心に河口や海岸付近での浸水や冠水にも注意が必要です。

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