東電裁判 地震学者「対策すれば事故起きなかった」[2018/05/10 08:01]

 福島第一原発事故を巡る東京電力の旧経営陣の裁判で、地震学者が「予測に基づいて対策をしていれば、事故は起きなかった」と証言しました。

 東電の元会長・勝俣恒久被告(78)ら3人は、第一原発が津波で浸水して爆発する可能性を予見できたのに、対策を怠って死傷者を出した罪に問われています。9日の裁判に出廷した地震学者の島崎邦彦東京大学名誉教授は事故の前の2002年に、福島県沖などでの巨大地震を予測した「長期評価」を取りまとめました。それをもとに東電は15メートルを超える津波が第一原発を襲うと試算したものの、津波対策は先送りしていました。島崎名誉教授は裁判で「対策をしていれば、原発事故は起きなかったと思う」と証言しました。

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