旧優生保護法 強制手術巡り記録に「違法」の指摘[2018/05/14 11:54]

 全国の障害者らに強制的に不妊手術が行われていた旧優生保護法の問題です。群馬県で法律で定められた医師とは別の医師が手術をし、旧厚生省が「法律違反」であると指摘していたことが分かりました。

 旧優生保護法では、不妊手術は手術ごとに指定された医師によって行わなければならないと定められていました。しかし、群馬県に残されていた記録には、不妊手術を受ける人が急に病気にかかり、この病気の治療を担当した別の病院の医師が代わりに不妊手術をしたと記されています。法律では、こうした場合、医師を変更する手続きが必要でした。この記録は県から旧厚生省に宛てた報告書で、不妊手術を実施する際に「事件が発生した」としています。これについて、旧厚生省は「法律に違反する行為と認められる」としたうえで、「この医師に対して十分注意を喚起されたい」と指摘していました。
 日本学術振興会特別研究員PD・横山尊氏:「担当者以外の人が手術したという意味での違法なんだろうと思います。県・現場レベルで(法の)運用が必ずしもスムーズにいっていないことを示す事例」

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