中絶と同時に不妊手術「簡単にできる」と医師が勧め[2018/05/16 11:52]

 障害者らに強制的な不妊手術が行われていた旧優生保護法の問題では手術記録が残っていないことから、提訴に踏み切ることが難しいと考える人もいます。熊本市内に住む71歳の女性は40年以上前に胎児に障害があると分かり、中絶手術を受けました。その際に医師から勧められ、さらに不妊手術を受けたということです。

 20代のころに不妊手術を受けた女性:「『すぐできるから』『簡単だから』という(医師の)言葉にだまされたのかね。その時は先生を信じてそうした」
 熊本市内に住む71歳の女性は本人に障害はありません。20代の時に結婚、妊娠してその後、胎児に障害があると医師に告げられて中絶手術を受けました。その際に医師から「すぐにできるから」「簡単だから」と不妊手術を勧められて受け入れたということです。
 20代のころに不妊手術を受けた女性:「障害者の子どもが生まれるから次もね、その可能性があるという意味だろうなと」
 専門家は、この女性は旧優生保護法で明確な規定がないまま胎児の障害を理由に中絶・不妊手術を受けた可能性が高いとしています。手術に関する記録は残っておらず、証明できるのは傷痕だけだということです。
 東京大学大学院・市野川容孝教授:「同意に基づいて行われた不妊手術も実態を解明して、圧力のもとで手術を受けた可能性があるならそれも補償の対象にするべき」

こちらも読まれています