首都圏唯一の原発・東海第二 新規制基準に“合格”[2018/07/04 11:47]

 茨城県にある首都圏で唯一の原発、東海第二原発が新規制基準の審査に合格しました。原子力規制委員会は4日午前、合格証にあたる審査書案を取りまとめました。ただ、この原発の半径30キロ圏内には約100万人が住んでいます。避難計画の策定のめどが立っていないうえ、再稼働には、6つの市と村の同意が必要であるなど多くのハードルがあります。

 東海第二原発は新規制基準に事実上合格しましたが、11月までに、さらに2つの審査に合格しなければ廃炉となります。規制委は、期限に間に合わせるよう審査のペースを上げていて、残りのすべての審査に合格するのは時間の問題とみられています。一方、事故が起きた際に半径30キロ圏内に住む100万人を避難させる計画の策定は困難を極めています。また、再稼働に必要な6つの市と村の同意を得るのは極めて難しい情勢です。東海第二原発を巡っては、国の支援を受けて経営再建中の東京電力が資金支援を表明していて、他社の原発に税金を流用するなと東京電力に批判が集まっています。

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