鬼怒川決壊から3年 常総に学ぶ豪雨災害からの復興(2018/07/11 21:02)

 西日本を襲った記録的豪雨で、河川の堤防の決壊によって、街の4分の1が水没したのが、岡山県倉敷市真備町です。アベプラでは3年前、鬼怒川の決壊によって、甚大な被害を受けた茨城県常総市を訪ね、「水害からの復興に向けた教訓」を取材しました。

 広島県福山市の熊野町と東広島市では、ため池が決壊する恐れがあるとして、11日になっても避難指示が相次ぎました。各地に大きな爪痕を残した西日本の豪雨。これまで、175人の死亡が確認され、79人の安否が分かっていません。小田川が氾濫し、街の4分の1以上、約1200へクタールが浸水した倉敷市真備町。真備町だけで、これまで49人の死亡が確認され、38人の安否が分かっていません。町をのみ込んだ水はほぼ引きましたが、約8900戸が断水、復旧のめどは立っていません。こちらのお宅は、2階まで水が押し寄せ、家財道具が流されるなど、1階すべてが使えない状態になっていました。
 住民:「これもあれも建て替えるとお金が大変やな。この家なんか阪神大震災の時に被災して建て替えて23年。3600万円かかった」
 住民たちの前には泥につかった家屋や、多くのがれきが残されました。そして、問題となり始めているのが、山積みになった大量のごみです。いつ、誰が回収に来るのか全くめどが立っていないといいます。
 住民:「この天気なんでかなり悪臭も出ますし、結構これから大変だと思いますよ」
 一方、外遊をキャンセルした安倍総理大臣は11日午前に岡山入りし、被害が大きかった倉敷市などを上空から視察。その後、町内を流れる小田川が氾濫し、甚大な被害を受けた倉敷市真備町を訪問。犠牲者に花を捧げました。避難所となっている小学校を訪れた安倍総理は、住民一人ひとりの声を聴きました。真備町では、4600棟が浸水被害を受けて多くの人たちが生活の基盤を失いました。
 安倍総理大臣:「市町村のほうで、罹災証明が簡単にできるようにしましたから」「きめ細やかな生活支援、生活再建に取り組んで参ります」
 しかし、具体的にはどうすればいいのでしょうか。3年前、今回の真備と同じ状況で水害に遭い、再建を進めている町があります。2015年9月、茨城県常総市で鬼怒川の堤防が決壊。多くの人が水の中に取り残されました。広範囲に拡大した鬼怒川の決壊による水害。アベプラ取材陣が向かったのは、浸水した地域のなかでは比較的遠い場所にある水海道橋本町。決壊現場から車で約20分ほどの距離です。今回、話を伺うのは横田能洋さん。地域活動や福祉サービス事業を行うNPO法人の代表理事を務めています。決壊現場から離れた地域でしたが、大量の水が押し寄せ、大きな被害を受けたのです。鬼怒川が氾濫したら3.5メートルまで浸水する可能性があると示した指標です。ちなみに、決壊現場の脇にも同じものがあり、こちらは0.5メートル。どちらもほぼ平坦に感じる場所ですが、結構な違いがあるんです。さらに街を歩くと、目につくのが空き家。多くの家が、当時のまま空き家となっているんです。アパートも…。空き家が多くなった理由、それは行政からの支援金が足りないため。水害で浸水した家屋はダメージが大きく支援金だけではリフォーム代や解体費用が賄えません。家をそのままに転居する住民が後を絶たなかったのです。そんな空き家問題を何とかしたいと立ち上がったのが横田さん。空き家となってしまった家を借り入れて、地域住民やボランティアとともに自らリフォーム。皆が集まれるスペースを作ったのです。他にも、空き家を保育園にするなど新たな利用法も打ち出しています。

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