漂着土砂で埋まった天地川 更なる雨に懸念が…[2018/07/19 17:13]

 雨によって大きな被害がでた広島県で今なお、警戒が続く3つの河川を取材しました。広島市の東側に位置する府中町の榎川。そして、海沿いにある坂町の総頭川と天地川です。いずれも、川には大量の土砂などが堆積したままです。もし、また大雨が降ってきた場合、大きな危険性をはらんでいます。天地川から報告です。

 (山口豊アナウンサー報告)
 今、本当は川だった場所に立っています。足元が土砂で埋まっていて、土砂の間に金属の線状のものが見えます。実はこれ、道路と川を隔てるフェンスの一番上の部分です。道路から川底まで深さが4メートルほど、幅5メートルはある川が完全に土砂で埋まっています。では、山からの川は一体、どこへ行ってしまったのかというと、せき止められて流れが変わりました。公園の中を川のように水が流れ、住宅街の方へと流れ着いていっています。今、下流部分でも懸命の浚渫(しゅんせつ)工事が行われていますが、まだまだ足りません。19日、私たちは川の上流部分を見てきました。ここから800メートルほどの上流部分には砂防ダムの痕跡がありました。ただ、今回の土石流によってほぼ完全に破壊されてしまいました。やや古い砂防ダムですが、今回の土石流はそれほどエネルギーがあったということがいえると思います。そして今、私が立っているすぐ横には住宅街が広がっています。それぞれの家を見てみると、大体、床上50センチぐらいまで土砂で埋まっています。19日もこの辺りは晴れていて非常に暑いです。この地区は今も断水が続いています。ですが、住民の人は「まだ晴れていて助かっている。もしこれで雨が降ったら砂防ダムもない、川の流れも変わってしまった、また大量の泥水が流れ込んでくるのではないか」と心配されています。

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