建設中“観光の目玉”壊滅的被害 高波が堤防越え…[2018/07/29 16:57]

 台風12号は現在、中国地方から九州地方へ進んでいます。関東から西、広いエリアに被害が出ています。神奈川県小田原市から報告です。

 (社会部・中村昌太郎記者報告)
 被害を受けたのは、小田原漁港のすぐ近くにある建物です。窓ガラスは大きく割れ、そして外壁も激しく壊れています。建物の中を見ると、大量の大きな石が流れ込んでいるのが分かります。そして天井も一部、壊れていて、配管などがむき出しになっています。この建物は小田原市が観光施設として7億円をかけ、来年5月の開業を目指して建設を進めていました。海産物を扱うお店やレストランなどが入る予定だったということです。実はこの辺りは埋め立て地で、周りは高い堤防で囲まれています。堤防は海からは約7メートルほどの高さがあるということですが、当時、波は堤防を大きく超えてこの建物まで押し寄せてきました。そして、これだけ被害が大きくなってしまった一つの要因としては、たくさんの大きな石の存在があります。この辺りは整地はされていたものの、まだアスファルトで整備はされていなかったということで、高波で地面の中にあったこうした石が掘り起こされて建物に衝突したものとみられています。小田原市は今後、被害の調査を進め、場合によっては開業の延期も検討せざるを得ないとしています。

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