汚染水の長期保管で廃炉作業困難に 規制委が見解[2018/09/05 23:32]

 原子力規制委員会の更田豊志委員長は、福島第一原発で汚染水を処理した水を長期間、保管すれば廃炉作業が難しくなるという考えを示しました。

 原子力規制委員会・更田豊志委員長:「タンクでの保管を長期化するということは、それだけ東京電力福島第一原発の廃炉を難しくする。(人的資金的)リソースは無限ではありませんので、タンクでの保管のためにリソースを割かなければならない」
 福島第一原発で発生する汚染水を処理したトリチウム水の総量は92万トン、タンクは680基に上り、タンクの設置場所は敷地の限界に迫っています。この扱いについて経済産業省が先月に公聴会を開いたところ、海への放出には反対意見が多く、このまま保管を続けるべきだという意見も出されていました。更田委員長は5日の定例会見で、タンクの保管が長期化すれば増え続ける汚染水を収容するタンクを作り続けることになり、設置場所も新たに探すことになると述べました。そのうえで、そうした作業に人や資金を割くのは「廃炉を難しくする」という考えを示しました。

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