「小学生起業家」に密着 12歳で「塾」を経営[2021/01/16 16:00]

 小学6年生の女の子。約1年前に自ら学習塾を起業しました。なかには1時間以上かけて通っている子もいるそうです。

 小学6年生の起業家・浜口祐衣さん(12)。祐衣さんの仕事場を見せてもらうと…。

 祐衣さんが起業したのは小学生向けの学習塾「こどもLabo」。授業は毎週木曜日の夕方2時間。祐衣さんは国語、算数、理科、社会の4科目を教えています。

 祐衣さんの掛け声で始まったのは、お手製の「100問計算」。誰が一番早く解けるかを競い合います。実は祐衣さん、生徒と一緒になって同じ問題を解いているんです。なぜかと言うと…。

 塾を企業した小学生・浜口祐衣さん:「(学校の)先生は教えるだけであって、一緒に問題解いたりはしないと思うので。なので一緒に問題を解いて、(学校の)先生よりも、もうちょっと同じような存在だよっていうか」

 学校では先生に自分の思っていることを言えない子が多いと感じていた祐衣さん。年の近い自分が先生だったら話しやすいのではと思い、塾を開いたんです。

 塾を企業した小学生・浜口祐衣さん:「この場で自分の思っていることを言うっていうのに慣れて、自分の意見を言えない人にも勇気を持ってもらって、そこでいっぱいコミュ二ケーションを取ってほしいなと思っています」

 塾の生徒さんは祐衣先生をどう思っているのでしょう。

 祐衣さんの生徒・百華さん(小4):「(大人の)先生だと話し掛けにくいみたいな。(歳が)同じくらいだと話し掛けやすい」

 祐衣さんの生徒・琉絆也君(小6):「僕の場合は(祐衣さんと)同級生なので、すごく分からない所が聞きやすいです」

 祐衣先生の想いは、きちんと届いているようです。

 祐衣さんが塾をオープンしたのは去年の3月。小学生である祐衣さんが「起業」を決意した裏には両親の存在がありました。

 祐衣さんの父・浜口清正さん:「うちは小さいころから、そういう(自分で稼ぐ)金銭感覚を養って欲しいなという感覚はあるので。やって成功も失敗も経験してほしいな」

 祐衣さんのお父さんは車のカスタムショップを経営。お母さんは、自分でネイル教室を開講。両親ともに「起業家」なんです。

 祐衣さんの母・浜口純さん「お金を頂戴して何かするということは、それだけ責任はあるから、それはちゃんとしてねというのも(起業の際)言いましたけど」

 両親の後押しもあり、祐衣さんは5年生のころ、大人向けの起業セミナーに参加。その後、「開業届」を提出して学習塾「こどもLabo」をオープンさせました。

 塾を企業した小学生・浜口祐衣さん:「自分の好きな勉強ということを仕事にして、それで自分で働きたいなと思いました」

 春から中学生となる祐衣さん。今後も塾を続けていくと話す一方で…。

 塾を企業した小学生・浜口祐衣さん:「この『こどもLabo』の勉強とか、そういうことに関することだけじゃなくて、また新しい事業もしていきたいなと思っています」

 自分の好きなことを自分の力でかなえていく祐衣さん。起業家としての挑戦は、まだまだ続きそうです。

こちらも読まれています