「惜しい人亡くした…」麻生大臣『ゴルゴ13』を語る[2021/09/30 08:25]

 総裁選の最中に飛び込んできた「ゴルゴ13」の作者さいとう・たかをさんの訃報。政界きっての「漫画好き」で知られる麻生太郎財務大臣が「ゴルゴ13」を「あれだけインターナショナルな作品はなかった」と絶賛し、さいとうさんの死を悼みました。

 3分余りの記者団への語りには自身の「漫画愛」があふれていました。

 麻生大臣:「『ゴルゴ13』は『デューク・東郷』と言うんだけど、なんで『デューク・東郷』って言うか知ってる?何回かあの人(さいとうさん)とメシ食ったり対談したことがありますんで。(さいとうさんは)全然勉強しなかったんだって。学校の時、全部答案を白紙で出していたらしいんだな。そしたら『おい、さいとう、白紙で出すのは勝手だけど責任取らないと駄目だ。名前くらい書けるだろ?書け!』と。怒鳴りつけた先生が東郷さんだった。そういうのを対談した時にしゃべってあっちこっちで色んな会合でも会いましたけど、あれだけインターナショナルな小説ってあるかね?俺あんまり小説読んでる方ではないけど、お宅らの新聞にもあれだけインターナショナルに構成されているものはないんじゃないかなぁ。冷戦が基本的に終わった1989年というのはすごい年ですよね。ベルリンの壁が崩落したんですけど、あの時に『あぁ『ゴルゴ13』終わるな』とそう思ってたんだけどずっと続いて以来、二十数年。別のインターナショナルな話題はいっぱいありますから、そういった話題をちゃんと取り続けているのはなかなかのもの。あれだけインターナショナルなものは最近、『紛争でしたら八田まで』という漫画が出始めているけどさいとう・たかをさんというのはそういう人。これだけ(『ゴルゴ13』を)インターナショナルなものにしたっていうのはなかなかなもの。暗殺するスナイパーの話だから暗い話で終わるはずが、あまり暗くならないところもあの人の構想力のすごいところ。いずれにしてもちょっと惜しい人が亡くなったなぁという感じが正直なところ。外務省なんか随分、版画を使わせてもらったりして、あれは全部ただでもらいましたんでありがたかった。ちょっと残念な気がしますね」

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