地殻変動で沈没船が陸上に…小笠原諸島で噴火相次ぐ[2021/10/17 22:30]

日本の南で火山が相次いで噴火しています。一体何が起きているのか、朝日新聞社機で専門家と共に新たに誕生した島に向かいました。

▽緊急取材 小笠原諸島で相次ぐ火山活動
8月13日
海底火山「福徳岡ノ場」で大規模な噴火が発生。
翌14日「西之島」がおよそ1年ぶりに噴火。

小笠原諸島で相次ぐ火山活動。一体何が起きているのか。
(山口豊アナウンサー)
「今ですね、福徳岡ノ場の上空に差しかかりました、ご覧ください。福徳岡ノ場の上空です。小さな島が確認できます、島があります。8月の噴火でできた島が今も残っています。ご覧のように、かなり端の部分が削り取られていますね。波で削り取られたものと思われます。湯気ですか。湯気が上がっていますね」
(防災科研 火山研究推進センター 中田節也センター長)「堆積物がまだ熱いので、崩れたら湯気が上がる」

Q.この後この島が残るのかどうか?
(防災科研 火山研究推進センター 中田節也センター長)
「おそらく残らないと思う。ただ下の堆積物状に見えるところが、少し延命措置をしている状況だと思う。ゆっくりでもいいので溶岩が出続けてくれると、ちゃんとした島として残る可能性は高いんですけどね」

「福徳岡ノ場」の翌日に噴火した「西之島」では…
(山口豊アナウンサー)
「火口部分白っぽく見えます。火口部分から少し、噴気が上がっているようですね。少し噴気が確認できます。火口部分からうっすらとですが、白っぽい噴気が確認することができます」
「溶岩と海の境のあたりなんですが、かなりこの溶岩が色が濃いのと、それから海がですね、茶色く変色していることがはっきりとわかります。この火山活動の影響が、海にも広がっています」

(防災科学技術研究所 中田節也火山研究推進センター長)
「変色海域がかなり周辺に広がっていますので、それが火山活動まだ衰えていないということを示しているんだと思います。」

▽沈没船がむき出しに…「硫黄島」が隆起
いま島全体が“隆起”しているという「硫黄島」。

(山口豊アナウンサー)
「いま飛行機はちょうど硫黄島に近づいてきました。ご覧のように非常に平らな土地が広がっているのが硫黄島です。かつて太平洋戦争で激戦が繰り広げられました。今海岸沿いに構造物のようなものが見えます。あれが沈められた船ですね。船が沈められた跡が確認できます、アメリカ軍が港を作ろうとして船を沈めた跡ということです。」

港を作るため海に沈めたという船が島の隆起によって、むき出しの状態に…。

(防災科学技術研究所 中田節也火山研究推進センター長)
「硫黄島は日本の中で110ある活火山のうちで一番変化が激しい火山なんですね。一気に1カ月あたりに10cmくらい隆起することもある。特に今の時期は西之島、福徳岡ノ場、硫黄島、同時に活発化してる時期だと思うんです。(硫黄島に)大きな噴火がくる可能性はあると思うんですね」


10月17日『サンデーステーション』より

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