習主席の視察当日に…ウイグル自治区「爆発テロ」[2014/05/01 11:47]

 中国の新疆ウイグル自治区のウルムチにある駅で30日夜、爆発事件があり、3人が死亡し、79人がけがをしました。このウイグル自治区には、習近平国家主席が30日までの4日間、視察に訪れていて、治安維持の徹底を指示していました。事件発生前の午前には、習主席はウルムチ市内の寺院を視察していました。

 (青木俊憲記者報告)
 1日朝の新聞で、小さく事件は取り上げられています。中国では、1日からゴールデンウイークの3連休が始まり、多くの人が旅行に出掛けます。動揺の広がりを抑えるのに必死という状況です。中国メディアは、これまでに82人が死傷したことや、暴徒がナイフで通行人らを切り付けると同時に爆発を起こしたテロ事件だと判明したことを短く伝えるのみです。犯行グループが拘束されたのかどうかや事件の背景などは一切、伝えていません。一方、国営テレビは、1日も15分以上をかけて習主席が就任後、初めて自治区を視察し、「治安維持の徹底」や「民族の団結」を呼び掛ける模様を伝えています。中国では、3月にも雲南省の駅で無差別切り付け事件が起きたばかりで、力による封じ込めが反発を招く悪循環が続いています。ただ、習主席の視察した当日に凶悪事件の発生を許したことで、とりわけ大きな衝撃を受けていることは間違いありません。

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