オバマ氏広島訪問 “謝罪ではない”ことを強調[2016/05/11 11:45]

 アメリカのオバマ大統領が現職大統領として初めての被爆地訪問を決めたことについて、ホワイトハウスの報道官は「訪問は原爆投下への謝罪ではない」と強調しました。ワシントンから報告です。

 (山下達也記者報告)
 歴史的決断をしたオバマ大統領ですが、懸念しているのは「原爆投下は戦争を終わらせるために正しかった」とするアメリカで多数を占める世論を刺激してしまうことです。
 ホワイトハウス、アーネスト報道官:「オバマ大統領の広島訪問には、核兵器のない世界を実現するための前向きなメッセージを送る意図がある。訪問を謝罪と解釈するのであれば間違いだ」
 オバマ大統領は、27日に平和記念公園で演説を行う予定です。ホワイトハウスは原爆投下の悲惨さに触れながらも、謝罪とは受け取られないように苦心しています。また、「核兵器のない世界」を訴えた2009年のプラハ演説から、実際には核軍縮は進んでいません。アメリカ政府関係者は「演説で打ち出せる成果は少ない」とこぼしています。ホワイトハウスは「演説は短い時間でシンプルなものになる」と予防線を張っています。また、被爆者との面会の可能性についても、まだ明らかにしていません。

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