開会式会場近くでデモ 五輪開催に反対し暴徒化[2016/08/06 11:20]

 開会式の会場の近くではオリンピック開催に反対するデモ隊が暴徒化し、警察が催涙弾を使って制圧する騒ぎがありました。

 (西尾哲也記者報告)
 各国の首脳や観光客が滞在するコパカバーナビーチ。デモ隊は、世界中のメディアが詰め掛けるこの周辺の道路を埋め尽くしました。デモの参加者は停職中のルセフ大統領を支持する市民ら約1万5000人で、代理で開会式に出席するテメル暫定大統領を激しく非難しました。怒りの矛先はオリンピックにも向けられています。
 デモに参加した人:「(多くの人が)教育も医療も与えられていないのに、政府は五輪開催のために多額の資金を投じている。全く馬鹿げた話だ」
 開催に反対する一部のデモ隊は、開会式の会場近くまで押し掛けて国旗を燃やすなど暴徒化しました。警察が催涙弾を撃ってデモ隊を制圧しましたが、この衝突で1人が拘束され、1人がけがをしました。国を二分した大統領の弾劾(だんがい)審議から3カ月。国民の団結をアピールしたかった開会式ですが、皮肉にも不安定な国内事情をさらけ出す結果となってしまいました。

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