弾劾可決による職務停止を避けたいとの思いが…[2016/11/29 17:20]

 疑惑に関する説明は先送りしました。韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が条件が整えば辞任する意向を示しました。

 (高橋政光記者報告)
 (Q.なぜこのタイミングで会見をして進退に関することを話したのか?)
 早ければ来月2日にも国会での弾劾(だんがい)可決による職務停止をどうしても避けたいとの思いが強く感じられます。野党は今月30日にも弾劾を発議し、採決に持ち込む方針でした。この採決に必要な国会議員3分の2を確保するには与党からも28人以上の造反が必要ですが、28日までに40人程度の造反が見込まれていました。ただ、29日の朴大統領の会見を受け、与党・セヌリ党の院内代表は「退陣要求に対する答えをくれた」と話していて、対応を見直す議員が出てきそうです。一方、野党側は「弾劾を避けるためのごまかしだ」としていて、弾劾の手続きを進める方針で、与野党の攻防が新たに生まれそうです。
 (Q.これで韓国の国民の怒りは収まるのか?)
 一連の疑惑発覚後、自らの進退について初めて話したということで理解を示す人もいますが、ほとんどの国民が納得できない状況が続きそうです。国のトップとして、最も重要な進退についてこれだけ疑惑が浮上しているにもかかわらず、国会に丸投げしたわけなので、責任回避としてさらに批判が強まりそうです。

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