月1以上のペース…北朝鮮ミサイルに3つの狙い[2017/04/05 11:46]

 北朝鮮のミサイルを巡っては、去年からの1年間をみても月1回以上のペースで発射されています。そして、先月の発射では4発のうち3発が秋田県沖約300キロの水域に落下しました。今回のミサイル発射、北朝鮮の狙いは何なのでしょうか。ソウルから報告です。

 (高橋政光記者報告)
 ミサイル発射や核実験は「いつでもできる」と警戒していたものの、相次ぐ挑発行為に韓国政府も怒りをあらわにしています。韓国外務省は5日午前、「朝鮮半島だけでなく、国際社会全体の平和と安全に対する脅威で強く糾弾する」「結局は自滅を早める」などとする声明を発表しました。北朝鮮の狙いは3つ考えられます。1つ目は、米中首脳会談直前にミサイル技術など軍事力をアピールしたいということです。北朝鮮は何とかトランプ大統領を交渉の場に引きずり出したい思惑があります。2つ目は、今月末まで続く米韓合同軍事演習への反発です。金正恩委員長を襲撃する訓練も実施されていて、北朝鮮メディアも批判を繰り返していました。そして3つ目は、北朝鮮の重要日程を前にした国威発揚です。来週は国会にあたる最高人民会議が開かれるほか、金委員長の祖父の故金日成主席の生誕105年を祝う「太陽節」という記念日を控えています。いずれにせよ、「見つかりにくく、すぐ打てる」ミサイル技術の確立は各国にとって脅威が増したといえそうです。

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