「白タク」解禁も…国家戦略特区改正案が審議入り[2016/04/14 11:52]

 TPP(環太平洋経済連携協定)関連法案を巡ってストップしていた国会審議が再開します。14日午後からは、アベノミクスの柱となる国家戦略特区に関する改正案の審議がスタートします。

 (政治部・河本健太記者報告)
 株価の低迷などアベノミクスの失速もささやかれるなか、国家戦略特区は、安倍政権にとって経済成長に向けた切り札になるものです。改正案が審議入りする国家戦略特区は、地域限定で大幅な規制緩和を行うものです。具体的には、交通機関が十分でない地域で自家用車をタクシー代わりに使う、いわゆる「白タク」の解禁が盛り込まれています。また、これまで認められていなかった企業による農地取得を可能とするほか、今は対面で行われている薬剤師の服薬指導を過疎地でもテレビ電話を通じて行えるようにします。政府は、戦略特区を地方活性化の起爆剤と位置付けていますが、過疎化する地方を前提にしているという少子高齢化の厳しい側面も含んでいます。野党側は「地域限定ではなく、全国規模で規制をなくすべきだ」と批判していて、激しい国会論戦が展開されます。

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