天皇陛下退位巡り専門家の賛否わかれる 政府は?[2016/11/30 11:49]

 天皇陛下の退位を巡る有識者会議は、専門家を招いた3回目のヒアリングが行われています。これまで2回のヒアリングで意見を述べた11人のうち、5人が退位に賛成や容認する考えを示しています。ただ、一代限りの対応で良しとする人が3人、恒久的な対応にすべきとする人が2人と意見が割れています。一方で、6人が退位には慎重もしくは反対としています。

 (政治部・柊知一郎記者報告)
 30日は憲法に特化して専門家5人からヒアリングを行っています。このうち4人がすでに終えていますが、天皇の退位については意見が割れています。
 麗澤大学・八木秀次教授:「退位に反対の意見表明をしてきた。憲法上、問題のある退位となり、次の天皇の即位にも問題が生じることになることから、取り返しの付かない事態となる」
 国士舘大学大学院・百地章客員教授:「超高齢化社会の到来に伴ってですね、例外的にご譲位を認めることがあっても良いんじゃないかと」
 30日はここまで3人が退位に賛成や容認で、1人は反対としています。また、憲法学者から見て特例法の制定には2人が反対しています。ただ、有識者会議はあくまで「幅広く意見を聞く場」との位置付けで、御厨座長代理は「賛否の多い少ないで判断するわけではない」と話しています。一方、政府は今の天皇に限って退位を可能にする「特例法」の制定を軸に検討を進める考えです。有識者会議は来月から論点整理に入ります。年明けには一定の方向性を示す方針です。

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