海自護衛艦が南シナ海で訓練 中国は静観か[2017/06/23 11:52]

 海上自衛隊は、最大の護衛艦「いずも」が南シナ海で行った訓練を初めて公開しました。海洋進出を強める中国を牽制(けんせい)する狙いがあります。

 (政治部・安西陽太記者報告)
 我々がいずもに乗っている5日間で、中国軍とみられる航空機が付近を飛行したということです。情報収集のためなのか、警戒監視のためなのか詳細は分かっていません。いずもは中国が主張する九段線の付近まで航行しましたが、水平線のかなたに大型タンカーがわずかに見えるくらいで、中国艦艇の姿はありませんでした。南シナ海で、いずもは約150キロリットルの燃料を「さざなみ」に向かって補給する訓練を初めて行いました。また、不審船を捜索する想定で立ち入り検査訓練なども初公開されました。中国軍が来なかったのは、アメリカ海軍の原子力空母「ロナルド・レーガン」の存在があります。レーガンはシンガポールで停泊していて、その動向について中国軍は見極めていた可能性があります。いずもは洋上から哨戒ヘリを昼夜問わずに飛ばすなど、警戒監視能力の経験値は確実に高まっています。レーガンとも共同訓練を先週に行ったいずも。南シナ海での活動を継続することで、海の安全を守っていく強い意志が感じられました。

こちらも読まれています