メディアと政治権力との関係 新聞記者にアンケート[2019/06/29 19:22]

 映画「新聞記者」はフィクションですが、リアルな現場で新聞記者たちがメディアと政治権力との関係をどう考えるかアンケート調査が行われました。

 調査は、新聞記者の労働組合「新聞労連」が先月に実施しました。去年12月に官邸が記者の質問制限につながる申し入れを記者クラブに行い、新聞労連は「国民の知る権利を狭めるもので容認できない」と抗議しました。これをきっかけに官邸の記者会見についての意識調査を記者クラブ加盟19社の記者で過去2年に所属していた、あるいは現在も所属している人を対象にインターネットで行って33人から回答を得ました。それによりますと、官房長官会見で読者や視聴者から期待されている役割について、「政府の公式見解の確認」と答えた人は14人、「権力の監視」と答えたのが13人でした。一方、会社から期待されるのは「政府の公式見解の確認」が16人と増え、「権力の監視」は8人と大幅に減る結果となり、なかには「会見のメモ作成」と答えた人が2人いました。今のメディアの現場で社会の期待と会社組織の論理に乖離(かいり)が生じている形となっています。

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