認知症の人にカニ押し売りか 通販業者を直撃[2019/07/05 21:25]

 カニなどの海産物を認知症の人に無理やり買わせていたとして販売業者が6カ月の業務停止となった。5日午後にその業者を直撃した。

 処分を受けた札幌市のカニ販売業者「BBC」。認知症で正常な判断ができる状態ではなかった人に社名も名乗らず、こう持ち掛けたという。
 カニ販売業者「BBC」:「今、カニ祭りを開催中でズワイガニ2万5000円のところ特別に1万5000円にします」
 法律では一度、断られたら繰り返しの勧誘は禁止されているが、勧誘はしつこく続いて結局、被害者はカニやホタテなどを買ってしまったという。BBCが販売した相手の多くが高齢者で、高い人で15万円の契約をした人もいたという。消費生活センターには2018年度だけで139件の相談が寄せられていた。こうした行為の主導的な役割をしていた男性2人にも6カ月の業務禁止が命じられた。
 このBBCに断ってもしつこく勧誘されたという別の被害者に話を聞けた。広島県在住の71歳と70歳の高齢夫婦はカニ代金1万5000円をだまされたと思って何度も連絡したのだが…。
 広島在住の被害者:「社長さん出して頂けませんかと言っても、不在でいない」
 実は、こうしたカニの販売を巡る特定商取引法違反にあたる行為は以前から度々、話題になっている。2015年には札幌市の業者がいらないという人にしつこく電話を掛け、物産展で金賞を受賞したカニだからなどと嘘を付いてカニを販売したとして3カ月の業務停止命令を受けている。しかも「4万円のカニを1万4000円で買える」とうたいながら、その実、原価は4600円程度だったというのだ。この業者はこうした電話勧誘で1年で約2億8700万円を売り上げるなどしていたという。
 しつこく電話を掛け、強引にカニを販売する手口で2015年に業務停止命令を受けた業者は電話販売マニュアルまで作っていた。しつこく会話を進めてくるような電話のやり取りのどの部分が問題なのか藤田香織弁護士に聞いた。「断っているにもかかわらず、繰り返し勧誘すること」が特定商取引法で禁止されている。
 では、「買う」と言ってしまい、商品が届いた場合どうすれば良いのだろうか…。藤田弁護士によると、商品と同封の書類にクーリングオフの記載がある場合は、受け取った日を含む8日以内なら返品できる。また、クーリングオフの記載がない場合は期限なく返品の申し入れが可能だということだ。代金引き換えで商品が届いた場合は、受け取らず速やかに商品を送ってきた業者にクーリングオフの手続きをしてほしい。消費者庁でも相談窓口がある。