先月1日のサービス開始直後に多くの利用者が不正アクセスの被害を受けていました。「セブン&アイ・ホールディングス」がスマートフォン決済「7pay」のサービスを9月末で終了すると発表しました。7payの廃止は私たちの生活にどんな影響が出てくると考えられますか。
(経済部・進優子記者報告)
突然のサービス廃止で、「セブン−イレブン」は競合他社に大きな遅れを取ってしまった形です。セブン−イレブンはこれまで比較的、顧客のリピート率が高く、お客さんを囲い込んでいましたが、すでにスマホの決済サービスを始めている「ファミリーマート」は、数々のキャンペーンなどで順調に加入者を伸ばしていて、「ローソン」も外部のスマホ決済事業者との連携を強めています。今後、セブン−イレブンがこれまで囲い込んでいた顧客が流れる可能性も指摘されています。また、10月の消費増税を控えポイント還元を巡る「キャッシュレス戦争」のなか、セブン−イレブンはデジタル戦略の柱を失い、大きな打撃となっています。巨額のシステム投資も水の泡となり、また、信頼回復の部分も大きな課題です。今後は電子マネー「nanaco」に再び注力せざるを得ない状況ですが、結局、昔に戻った形となり、今後の戦略が見通せない状況です。
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