「Win Win」合意の内容は 全体的には日本が譲歩[2019/09/26 11:50]

 日本とアメリカによる貿易交渉で両首脳が最終合意しました。日本がTPP(環太平洋経済連携協定)並みに農産品の関税を下げるなか、自動車輸出の関税は継続協議となりました。

 (経済部・宇田川真洋記者報告)
 安倍総理大臣もトランプ大統領もそれぞれ成果を強調しました。
 安倍総理大臣:「この協定は両国の消費者、生産者、勤労者すべての国民に利益をもたらす。両国にとってウィンウィンの合意となった」
 トランプ大統領:「米国産牛肉、豚肉、小麦、チーズ、トウモロコシ、ワインなど数多くの関税が下がる。アメリカの農家、牧場らにとって大きな勝利だ。そして私にとっても、とても重要なことだ」
 今回の合意では農産品について現在、38.5%かかっているアメリカ産の牛肉の関税を最終的に9%とするなど、TPP並みにします。トランプ大統領にとって来年の大統領選挙に向け、農家への大きなアピール材料となります。一方、自動車については「さらなる交渉による関税撤廃」となりましたが、具体的な期限は示されていません。交渉関係者は「日本の自動車メーカーからは、関税引き下げより安定して輸出できる環境がほしいという要望が強かった」と述べていて、トランプ大統領が“脅し”として使ってきた自動車への追加関税を回避できたことが成果だとしています。ただ、合意内容全体で見れば日本が譲歩した形となりました。

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