「格差感じる」都民割 “対象外ホテル”の悲鳴[2020/10/25 22:30]

週末から始まった「都民割」。
期待と喜びの声が上がる一方で、“対象外のホテル”からは悲鳴があがっています。

東京都が、都民の、都内旅行を補助する「もっとTokyo」。
スタッフ「GOTOトラベルと東京都のもっとTokyoの割引をお使い頂いております。差額の方がこちら882円でございます」
Q:元値はどれくらい?
客:「9050円だったかな。それが882円か」
「もっとTokyo」では日帰り旅行は2500円(一人1回あたり)、宿泊は5000円(一人1泊あたり)が補助されます。
取材に応じてくれた男性の場合、本来1泊9050円ですが、まず、「GoToトラベル」で35%→3168円、
「もっとTokyo」で5000円、合わせて8168円が割り引かれ、支払ったのは882円。

このチャンスに、ホテルはあの手この手で客を呼び込みます。こちらの目玉は“飲み放題”。
1泊9000円ですが、「GoToトラベル」と「もっとTokyo」の割引で支払いは850円。
通常2300円の「飲み放題」に加え、3食分のレストランチケットが付き完全に元が取れるプランです。


▽あっという間に「売り切れ」
売り上げが激減した旅行会社も、大きな期待を寄せています。ただ、「もっとTokyo」が使えるホテルをお客さんに紹介しようにも…
旅行会社経営者「(土曜は)かなりいっぱいになってきているっていうのは事実です」
Q:狙い目は
「平日に行っていただきたい」

さらに旅行会社やホテルが不安を抱く、想定外の事態があります。
ホテル支配人「50泊くらいと認識はしています。今の稼働でいくと数日で終わってしまいます」
「もっとTokyo」の予算は22億円、40万泊分で旅行会社やホテルにそれぞれ割り振られます。
あっという間に売り切れ、キャンペーン終了後の落ち込みが心配だといいます。

「もっとTokyo」の恩恵を全く受けることができないホテルもあります。
スタッフ「こちらが1泊4500円のお部屋でございます」
都民割は1泊6000円以上が対象で、下回るホテルは対象外なのです。とは言え、値上げするわけにはいきません。
スタッフ「私どもだけでなく、業界の中では格差を感じてるところは多いと思う。そういったところにも恩恵が及ぶような施策を考えてくれると嬉しい」

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