年末株価が31年ぶり高値…来年の日本経済見通しは?[2020/12/30 19:01]

 東京証券取引所では大納会が行われました。新型コロナウイルスの感染拡大が止まらないなか、株価はバブル期以来の高値水準まで値上がりし、年内の取引を終えました。

 100万円を超える価格が次々と飛び出すのは、今月行われた高級ワインの公開オークションです。この日の最高額は1999年フランス産のロマネ・コンティ。1本で200万円でした。
 新型コロナウイルスによる経済の落ち込みで、大手企業に限っても冬のボーナスは平均で約1割減少しました。飲食業の倒産件数は800件を超え、年間で過去最悪となっています。
 コロナ不況かと思えば…。10月に行われた現代アートのオークションでは、匿名のアーティスト「バンクシー」の作品が8000万円で落札されました。
 日経平均株価の終値は2万7000円を超え、年末の株価としてはバブル期の1989年以来の高値で今年を締めくくりました。今年の日経平均株価は、2月に中国で感染が拡大すると急落。3月には1万6000円台まで下落し、今年の最安値をつけました。緊急事態宣言の解除以降、徐々に回復。ワクチンの開発が進むと景気回復への期待感が高まり、バブル期以来となる最高値を連続して更新しました。経済を下支えするため、世界の政府や中央銀行は大規模な追加の財政出動や金融緩和を行い、その総額は1300兆円に上ります。
 来年は企業の業績回復が見込まれ、株価もさらなる上昇が見込まれるといいます。
 マネックス証券チーフ・ストラテジスト、広木隆氏:「一番良かった場合には(日経平均株価は)3万5000円近くまで行くだろうと」
 別の専門家は…。
 みずほ証券シニアテクニカルアナリスト・三浦豊氏:「景気と株価がかなり乖離(かいり)しているので、バブルという見方もあるのは確か。景気回復が遅れている動きが出れば、日経平均で見れば2万2000円くらいまで下がる場合もあり得るのではないか。来年1年もコロナの動向見ながら一喜一憂になるのではないか」

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